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胸部への介入がキーポイントだった坐骨神経症状の1例

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左下肢のジンジン引っ張られるようなしびれ感を主とする症状の方に筋膜介入を試みました。

評価・治療を進めていく中で、胸部への介入が効果的だった症例を経験しました。

同じような特徴を数例経験したので、〜の時は胸部もチェックという選択肢ができたので、ご紹介いたします。

 

症例

30代 男性

看護師・現在は大学院生

 

お困りの症状

1ヶ月以上前から左足の腰〜大腿〜臀部のジンジン引っ張られるように痛む

 

→いつ・どんなときが痛みますか?
起きてすぐ、中腰のとき、お腹に力が入ったとき
咳をすると痛いんです
最近から仕事を辞めて大学院の研究に力を入レ始めてからなので、座っている時間が長いことも関係あるかもしれません。

 

→最初から痛みの部位は同じですか?
もともとは起床時の腰痛だけでした。
次第に坐骨神経症状まで広がってきました。

 

→これまで過去の怪我や痛みはありますか?
軽い腰痛くらいでほとんどありません。

 

 

ここでお話をお聞きしながら筋膜触診しました。

 

 

筋膜触診

参考:筋膜マニピュレーション技術編

 

その結果、回旋系の筋膜に滑走不全を認め、

中でも、

・中臀筋腸骨付着部

・長腓骨筋

・縫工筋/長内転筋

により強く認めました。

 

 

結果と再検証

その結果、中腰になっても痛みを感じなくなりました!

ふむふむ、ベーシックだったかな。

 

と思ったのですが、

「お腹に力を入れるとちょっとだけまだ痛みます」

とのこと。

 

これは嫌な予感…

 

ちょっと咳をしてみてください

「はい、痛いです(笑)」

 

ということで、中腰の痛みはないけど、咳をしたり腹圧が入るとまだ痛む。

これはほっとくと、また痛くなる可能性が高いなと思い、再評価。

 

 

咳と腹圧に着目して、体幹を評価。

 

すると、

・胸骨付着の肋間筋

・白線近傍

に滑走不全あり

 

 

特に胸骨は特に強い。

 

お聞きすると、喘息の既往などはないが、ここ最近ずっと咳が止まらないのだと。

 

 

ということで、これらを治療。

 

 

見事、咳をしても痛みがなくなりました。

 

 

最初は筋膜のオーソドックスなパターンと思って介入したケースが、治療した箇所を振り返ると、FMID(内部機能が関連する筋膜障害)だったということに結論づけました。

 

まだまだ修行が足りません。

最初から気づくべきでしたねー。

でも片側だったんだもん(笑)

 

決めつけはダメですね。

学びました。

 

 

1週後…

先日、沖縄はPT県学会だったのですが、帰って大型モールに家族と買い物に出かけました。

学会でコーヒー飲みすぎて頻尿気味の私は、イオンモールのトイレに。

 

すると耳元で、

「あれからかなり調子いいですよ」

と。

 

「へ!?」

と隣を見ると、咳と坐骨神経痛のお客様。

 

 

「よかったですねー、胸骨はセルフリリースしててくださいね」
(看護師さんなので通じます)

 

と、いうまさかのストーリーで思い出し、この文章を残そうと思いました。

 

「咳で痛むは胸骨周囲」

絶対ではありませんが、もうチェックは忘れません。

 

ぜひ、アドバイスよろしくお願いします。

 

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